●われもこう　集英社（ガレージ・ママ１巻に収録）　

　われもこうっていうのは、「吾木香」という漢字を書く、野の花のこと。

あらすじです。

あまり器量良しではないけれど、気立ての優しい、気さくで一生懸命な「さつき」。
さつきのだんなさん優嗣は、町でも評判の美青年。
つりあわない夫婦だということを、さつきが一番わかっていて、心を痛めていました。

「丈夫で長持ちなんて言われたくて、生きている女なんて一人もいない」
さつきが泣きながら言った言葉に、私の心もズキン。

　そう、女の人は、一生、女性として大事に扱われたいんだよなって。

　ラストで、優嗣がさつきのために植えた「われもこう」の花畑での感動のシーン。
　われもこうが「我も恋う」だったとは！

　草野先生の漫画を始めて目にしたのは、この「われもこう」でした。温かい絵柄と、心に残る言葉、ストーリーが、心に記憶されました。
　その後、「ガレージ・ママ」を読んで、昔ながらの智恵を感じる、素敵なホームメイドの内容に感激☆
　すっかりファンになってしまいました。

「われもこう」の作者さんと一緒の方だとは、後日、私の記憶の中で一致するのです。

「ガレージ・ママ」には驚くような、おばあちゃんの智恵袋的な、さまざまなアイディアが一杯。
こんな風に、優しくて、明るくて、家事を上手にこなす主人公がママや奥さんなら、家庭がひとつになって、心のよりどころになる家庭が作れるんだろうなって憧れてしまいます。
　草野先生の心の温かさが伝わってくる作風と絵柄です。　
　他の作品の中で、特にお気に入りは「みどりの服」「子供の地図」。

　傑作作品集は先生のＨＰでも販売されています。
また、現在ＹＯＵで連載中の「かんかん橋をわたって」もお勧めです☆

　傑作集に入っている短編はどれも、キラリとその存在感を感じさせるように、輝いています。
　読めば読むほど、味がでる、そんな作品ばかり。
　大事なものを思い出せる何かがあるのだと思います。
是非、読んでみてくださいね。